「音声データ」! 籠池氏と財務省の面談の内容

森友問題で新証拠の「音声データ」が! 籠池氏と財務省の面談の内容が明らかに!「昭恵夫人のほうからも…」との言葉も

 やはり、まだまだ幕引きなどできるはずがない──。森友学園問題でまたも新たな証拠が飛び出した。昨日放送された『報道ステーション』(テレビ朝日)で、籠池夫妻が財務省と面会した際の「音声データ」が公開されたのだ。

 この面会が行われたのは、2016年3月15日。杭打ち工事によって地下から埋設物が発見された、すぐ後のことだ。面会した相手は、財務省理財局国有財産審理室・田村嘉啓室長。そう、例のFAXで総理大臣夫人付職員の谷査恵子氏に土地取引について丁寧な返答を行っていた人物である。

 音声データによると、籠池理事長に対して田村室長は「状況の報告は受けてますので、どういう状況になっているのかというのは一応、承知しております」と挨拶。一方の籠池泰典理事長(当時)は「どうも我々が俗な言葉で言うと、舐められているようなかたちをしていると、ずっと前から感じてましてね」と言い、こう訴えるのだ。

「今回お邪魔した主たる目的というのは何かと言うと、財務省の近畿財務局の方が、ガラとか有害物質が入っている土を『もうそのまま埋め戻してほしい』と、運ばないで場内に埋め戻して欲しいなんていうことが発生した」

 籠池理事長がここで問題にしている「ゴミの埋め戻し」というのは、2015年9月4日に行われた財務省近畿財務局と国土交通省大阪航空局、施工業者、設計事務所との面談で出てきたものだ。この際、どんな打ち合わせが行われたのかについては、施工業者が作成した「打ち合わせ記録」に記載されている。

財務省が籠池氏に「特例」「ちゃんと検討する」

 その「打ち合わせ記録」によると、業者側が「(出てきた産廃土を)すべて撤去となると膨大な金額となる為、工事を進めてよいものか判断頂きたい」と発言。それに対して近畿財務局側は「地価を上回る瑕疵が発生する国有地を貸し出しすることは出来ないので契約取止めになる」「借主との紛争も避けたいので場内処分の方向で協力お願いします」と回答している。

 工事で出た産廃土は土とごみとに分けて処理することが廃棄物処理法によって義務づけられており、近畿財務局は廃棄物処理法違反にあたる指示を行っていることになるが、この近畿財務局の対応に籠池夫妻は激怒。音声データのなかで籠池夫人は、田村室長に「なんで借料払わなアカンのですか? なんでですか? 230万近くを毎月払わなアカンのですか?」とまくし立てている。

 対して、田村室長の返事はこのようなものだった。

「国有地の、全国にありますけど、管理処分っていうのは基本的には全部、財務局の権限でやってるんです。ただ特例的なものは我々のところにも相談来ますんで、こういう事実を踏まえてどうしたらいいのか、これはちゃんと検討しますんで」

 そして実際、この面談からわずか9日後に、森友学園は契約を借地ではなく土地購入を申し出、その後は大阪航空局がゴミ撤去費用を約8億円と算出し、6月20日に撤去費用が値引きされた1億3400万円での売買契約が結ばれたのだ。まさにミラクルな「神風が吹いた」状態と言えよう。

音声データには昭恵夫人の名前が何度も!

 しかし、今回公開された音声データにおいてもっとも聞き逃せない部分は、籠池理事長が“あの人の名前”を強調するようにたびたび口にしていることだろう。無論、安倍昭恵夫人その人の名だ。

 田村室長に対して、籠池理事長はこんな話をしている。

「昭恵夫人のほうからも、たしかここも聞いてもらったこともあると思いますけど」
「棟上げ式に首相夫人が来られて餅をまくことになっているから、だから余計ね、僕はびっくりしてしもたんですよ。これ、棟上げ式ずれるんとちゃうかなっていうやつがあるでしょ。やっぱりね、そんなバカなことようやるなあ」
「今回はやっぱりね、これは、あの方自身が愚弄されてると思ったから、僕、来たんです。これはアカンと、こんなことしてたら大変なことになるなあと思いまして。僕は自分のために来たんじゃない」

 籠池理事長の迫り方は、まるで「首相の夫人が名誉校長の小学校が予定通り開校できないようなことがあっていいのか」と言っているようなものだ。ようするに、財務省が国有地を激安に設定した裏では、総理夫人付職員からの問い合わせしかり、籠池理事長の今回の話しかり、つねに昭恵夫人の存在がちらついていたのだ。

 安倍首相は国会で「私も妻も理財局長等に(国有地売却について)言っていないのに、名誉校長に安倍昭恵という名前があれば印籠みたいに『恐れ入りました』となるはずがない」と答弁したが、もはやこれはどう考えても、昭恵夫人の名前が印籠になっていたということだ。

 北朝鮮の脅威を煽ることで国民の目を完全に森友学園問題からずらそうと必死の安倍首相だが、そうは問屋が卸さない。昨日の国会で共産党の宮本岳志衆議院議員は田村室長の参考人招致を求めたが、早急に実施されるべきだろう。もちろん、安倍昭恵夫人の証人喚問も、だ。

(編集部)

財務省、森友との契約「特例」 面会時、籠池氏が録音
http://www.asahi.com/articles/ASK4T7VTSK4TUTIL07W.html?iref=comtop_8_03
2017年4月26日01時24分 朝日新聞 後段文字お越し

 森友学園(大阪市)への国有地売却問題で、学園の籠池泰典氏が昨年3月15日に財務省幹部と面会した際、学園との土地取引について幹部が「特例」と述べていたことがわかった。地下で新たに見つかったごみについては「重要な問題」とし、話し合いに応じることを伝えていた。

 朝日新聞はノンフィクション作家、菅野完(すがのたもつ)氏から面会の音声データを入手。籠池氏が取材に対し、自ら録音したものと認めた。

 籠池氏は同月11日、賃貸契約を結んでいた国有地で小学校建設を進めている中、地中から新たなごみが見つかったと近畿財務局に報告。面会はそれを受けて籠池氏が申し入れた。

 籠池氏によると、相手は財務省の田村嘉啓・国有財産審理室長。音声データによると田村氏は籠池氏に対し、売却ではなく当面は貸し付けとした土地の契約について「特例」と発言。国有地の管理処分は出先の財務局の権限としたうえで、「特例的なものは我々にも相談が来る」と述べていた。

 新たなごみは、「重大な問題だと認識している」とし、近畿財務局から「本日の夕方にも(籠池氏に)電話をして、明日、近畿財務局の方からお伺いをして土壌の処理をどう進めていくかを話しましょう」と報告を受けたと伝えていた。

 籠池氏は「我々にご支援いただいている議員もいる。(安倍晋三首相の妻の)昭恵夫人の方からも確かここも聞いてもらったことがあると思う」などと発言。面会の9日後、この土地を買い取ると申し入れ、同年6月に鑑定価格の1割超の値段で売買契約が結ばれた。

 朝日新聞は24日、財務省に面会のやり取りについて取材を申し込んだが、25日夜までに回答はない。財務省の佐川宣寿理財局長は、25日の衆院財務金融委員会でこの面会について問われ、「(田村氏は)埋設物への早急の対応を求められたということは強く覚えていて、現場で適切に対応するということで答えた」と述べた。

“森友8億円値引き”の謎 音声記録が明かす新事実
2017年4月25日放送 22:04 – 22:15 テレビ朝日 報道ステーション (ニュース) 「TVでた蔵」

財務省理財局 国有財産審理室長と森友学園元理事長夫妻が2016年3月15日に面会した際のやりとりを録音したとしたとされる音声データを入手。3月11日にゴミが大量発見され、3月24日には土地購入を申し入れている。

森友学園の元理事長夫妻と、財務省理財局 国有財産審理室の室長と部下たちの面会の音声データを公開。小学校の工事を請け負っていた業者と近畿財務局との打ち合わせ記録では、地中の埋設物をすべて撤去すると地価を超える費用がかかるため「場内処分の方向で協力をする」と近畿財務局が要請していたことを元理事長が話している。元理事長は「こんなので小学生の安心・安全な教育ができますか?」と訴えている。さらに「将来的には8階建てにして中学校を建てる計画があり、そうすればゴミを全部撤去しないといけない」と話している。

財務省側は「国有地の管理処分というのは基本的に財務局の権限でやっている。ちゃんと検討する」と話している。この音声データについてテレビ朝日は財務省に問い合わせたが、「誰がどうやって録音したかわからないものを確認するつもりはない」としている。

今日の国会で佐川宣寿理財局長は「9月に大阪航空局とともに関係業者と工事内容等について打ち合わせを行なっていた記憶はあるが、業者に対し産業廃棄物の場内処理を求めるような発言を行なったことはなかった」と述べている。3月15日の面会後の24日に元理事長は土地の購入を申し入れ、6月には9億円の国有地を8億円引きで契約を結んだ。

森友8億円値引きの謎・音声記録が明かす新事実
https://jcc.jp/news/12161221/
04/25 22:12 テレビ朝日 【報道ステーション】 JCC

森友学園の建設予定地をめぐる一連の問題。

2016年3月15日、籠池前理事長夫妻が財務省理財局国有財産審理室・田村嘉啓室長と面会。

国会(衆議院財務金融委員会)で財務省理財局・佐川宣寿理財局長は「9月初旬に大阪航空局とともに関係業者と工事内容等について打ち合わせを行った記憶はある。

業者に対して産業廃棄物の場内処理を求めるような発言を行ったことはない」と述べた。

共産党・宮本岳志衆議院議員は「理財局との面談で9月4日の打ち合わせ記録が話題となり、財務省職員の埋め戻し発言について籠池前理事長側からクレームがあったのでは」と質問し、佐川理財局長は「本人の記憶では、新たに発見された埋設物への早急な対応がやりとりをした記憶で、具体的な内容等については記憶していない」と述べた。
証人喚問で籠池前理事長は「その時は神風が吹いたと思った」と話した。